青い海の楽園、モルディブ。ダイバーにとっては、いつか行きたい夢のポイントとして挙げられる方も多いのではないかと思います。
私も、いつか行きたいと憧れを抱いていましたが、初心者にはまだ難しそうと尻込みしていました。ただ、良い機会があったので、えいやで、モルディブへ行ってみるとそこは予想以上に初心者にも優しい海でした。はじめて行って以来、私はすっかりその海の虜です。
そんな、モルディブ・ダイビングの魅力についてご紹介いたします。
サクッと読むための目次
モルディブの概要
モルディブという名前はサンスクリット語のMala(花輪)とDheep(島々)の意味を持ち、空から見ると、目のさめるような青い海に点々と白い島が、花輪のように美しく浮かんでいるのが分かります。
モルディブの地形は1,000以上もの島が集まって、それぞれが26もの環礁に分かれています。「環礁」とは、島が海に完全に沈んだあと、サンゴ礁(リーフ)だけがドーナツ状に形成された珊瑚礁のことです。
沈んでしまった中央部は巨大なラグーンとなり、珊瑚礁の上には、珊瑚のかけらが積もり積もって小さな島々が見られるようになり、これがモルディブの地理を形作っているのです。
モルディブが多様な生物と海に囲まれているのは、この国自体がその特殊な地形の成り立ちをしているところによるためです。
その26もの美しい環礁に分かれるモルディブでは、実に90以上のリゾートが存在し、それぞれに独特の個性と特有な多種多様な生物が宿ることで、豊かな自然景観を作っています。
基本情報
- 名称:モルディブ共和国
- アクセス:直行便はないため、スリランカやシンガポール経由になります
ダイバーの憧れジンベエザメをモルディブで
雨期のモルディブ
モルディブの中でもアリ環礁は、雨期のシーズンになると、ジンベエザメの遭遇率90%という信じられないほど恵まれたポイントを有する人気のエリアです。そのため、ジンベエザメを一目見ようと世界中からダイバーが集まってきます。
ボートダイビング
リゾートに宿泊してボートダイビングする場合は1日2回が基本で、モルディブのダイビングではドーニと呼ばれる帆船が使われることが定番です。私が乗ったドーニも屋根が付いていて横幅が広く、スピードものんびりで乗り心地も良かったです。
基本はジンベエザメスイムですが、本当にラッキーだとダイビング中にジンベエに合うチャンスもあるようです。
私が訪れた際にはダイビング器材を積み込んだドーニで1時間ほど水面を走らせていると船上から「ホエールシャーク!」のクルーの声が響きました。
ガイドに先導されて驚かせないようにシュノーケルをつけて泳ぎだすと、悠々としたあの独特の甚平柄とご対面ができ、わずか数分でしたが、言葉にならないほどの感動を覚えました。
モルディブのハウスリーフ
ハウスリーフとは
ハウスリーフとは島のまわりをぐるりと囲んだリーフのことで、ダイビングやシュノーケルを気軽に楽しむことができます。
モルディブのハウスリーフの特徴
水深の浅い珊瑚の海とはいえ、そこはモルディブ、サンゴ礁でできた島ですから、どこまでも見渡す限り原色に輝くソフトコーラルの花畑を目にすることができます。
島のリーフにはつねにツバメウオにエイ、おとなしいサメの仲間も常時群れていてとにかく賑やか。ノンダイバーの人と滞在しても、シュノーケルだけでも十二分に楽しめます。
ハウスリーフでのダイビングの基本
ハウスリーフでのダイビングはバディ単位でのセルフダイビングが基本ですが、頼めばガイドをつけることも可能です。
各リゾートには大小あわせて何十もののポイント、さらにナイトダイビングもできますので、昼とは違ったダイビングスタイルが楽しめます。
せっかくのモルディブの海ですから、一日を通して存分に楽しんでみてください。
モルディブのダイビングで大型回遊魚や固有種も狙えるポイント
おすすめのダイビングポイント
モルディブの唯一の国際空港であるマーレ空港がある「北マーレ環礁」、そして「南マーレ環礁」は古くから開拓されたエリアの一つです。空港からリゾートへは、空港を出て徒歩で船着き場に行き、そこから船でわずか10分~1時間ほど移動した距離です。
そんな国際空港からわずか1時間ほどのポイントですが、イソマグロやロウニンアジなどの大型回遊魚、それにマンタの確率も高いポイントです。
もっとアクティブに楽しみたいなら、水深が深いため減圧には気をつける必要がありますが、ギンガメアジ、ロウニンアジ、バラクーダを狙えるポイントもあります。
モルディブならではの固有種
また、ぜひともモルディブで見つけてほしいのが、パウダーブルーサージョンフィッシュ。珊瑚礁の付近に生息するインド洋にいる固有種で、体全体がパウダーブルー、ヒレがぱっきりとした黄色。
ブルーとイエローのカラーリングがとてもトロピカルな体色をもつ、写真映えすることが間違いなしの魚です。時に100尾以上の圧巻の群れを見ることができます。
モルディブのダイビングならリゾートもプランも選び放題
一つの島がまるごとリゾート(ホテル)というのが基本のモルディブでは、大小異なる島にそれぞれ個性豊かなリゾートが点在しています。
ハネムーナー向けのロマンチックな水上ヴィラや、ファミリー向けの施設やキッズプログラムが充実しているリゾート、ダイバー向けのシングルユースを提供しているリゾートもあります。
リゾートの島にはリゾートのスタッフと宿泊者だけしかいませんから、滞在中は夜でもとても安全です。私が訪れた際も、ヨーロッパのお子さん連れのファミリーが多く、バカンスで長期滞在するのも頷ける安心感があります。
なお、イギリス領であった歴史もあり、英語ができれば、ホテルもダイビングショップも快適に過ごせますが、言語が不安なときは、日本人スタッフがいるリゾート、ダイビングショップもあるので、ぜひ事前に確認ください。
まとめ
今回はリゾート滞在型のダイビングについてご案内しましたが、次に、私がモルディブに行くことがあったらぜひ、体験してみたいのが、船に泊まって色んなポイントを移動するダイビングクルーズです。
リゾート滞在型ではどうしても、他の環礁に行くことは難しいですが、これなら、他の環礁での有名なポイントや、通常ではいけない秘境ポイントでのダイビングも可能になります!
何度でも楽しめるモルディブダイビング、ぜひ、あなたも体験してみてはいかがでしょうか。