フィリピンのセブ島といえば、現在日本人ダイバーに注目を浴びているダイビングスポットです。そのセブ島のなかでも今回は、モアルボアルという町に焦点を当ててご紹介します!
まだ日本人観光客がわりと少ない、日本人にとってはレアなスポットのモアルボアルですが、壮大な地形やサンゴの美しい海洋保護区を持っている世界基準では有名なダイビングスポットです。
ダイビングの見所としては、イワシの大群とウミガメなのですが、他にも多種多様な生物の生息があります。
魅力いっぱいの田舎町モアルボアルを、ローカル情報も交えてお伝えしていきましょう。※1ペソ=約2円(2018年12月現在)
サクッと読むための目次
モアルボアルとは?
モアルボアルは、セブ南西部に位置する田舎町です。アクセスは、セブ市内から車で2時間・マクタン国際空港からは2時間30分程度です。
モアルボアルに向かう途中、低い土地が多いセブ島には珍しく丘の上を通ります。丘の上からは、一面がヤシの木のジャングルとなったヤシ畑を見ることができます。その他にも生い茂った野生のバナナの森や、牛が放牧された林の側も通り自然を全身で感じられます。
車中の2時間と聞くと到着まで非常に長い気がしましたが、目の前に迫る景色が壮大で見とれてしまい、あっという間にモアルボアルまで着いてしまいました。
モアルボアルのダイビングシーズン
モアルボアルは、年間を通して温暖な気候で、水温も28度前後と一定です。3月から6月の乾季は雨が少なく、透明度が高いのでダイビングにはオススメです。
6月から11月までは、ハバガットと呼ばれる強力な季節風が吹く日がまれにあります。あまりに波が高いとダイビングポイントが制限されることになりますし、海水がかくはんされて透明度が悪くなることがあります。
モアルボアルではずせないダイビングポイント
トンゴサンクチュアリ
スノーケリングでもダイビングでも楽しめるサンゴのきれいなポイントは、トンゴサンクチュアリです。1ダイブで平均8匹のウミガメと遭遇できる、ウミガメファンにはたまらないダイビングスポットとなっています。
浅場のハードコーラルが美しく、まるで楽園のような雰囲気が漂うポイントです。
ペスカドール
船のアンカー下ろしを禁止しているペスカドールは、サンゴの景観が非常に美しいポイントです。ハードコーラル・ソフトコーラルが共に群生している珍しいポイントでもあります。
テーブルサンゴに群れているパープルビューティーや、岩陰に潜んでいるカエルアンコウなど、サンゴの他にも見どころが満載のドロップオフポイントです。
※ドロップオフ:岩壁・崖のポイント
ハウスリーフ
ハウスリーフと呼ばれる岸からすぐのポイントには、年間を通して何万匹というイワシの大群が生息しています。エントリーした瞬間から頭上に雲のようなイワシの大群が待ち受けています。
太陽光に反射して光るイワシの群れは幻想的で、時間が経つのを忘れてしまいます。ぜひ、動画を撮ることをオススメします。
モアルボアルでのダイビング料金の相場は?
モアルボアルにあるダイビングショップの種類は、日本人経営店・韓国人経営・フィリピン人経営の3種類があります。私は日本人経営のショップしか利用したことがありません。
韓国系・フィリピン系のお店は、料金がとても安く2ダイブセットが1,500~2,000ペソです。昼食が付いているところもあります。
日本人経営店は、2ダイブセットで、3,000~4,000ペソです。昼食は別途プランになります(1,000ペソ程度)。
その違いは価格だけではなく、日本人経営店は日本人のガイド、もしくは日本語が話せるフィリピン人がガイドをします。韓国人経営店は韓国語、フィリピン人経営店はフィリピン語と英語を話すガイドになります。
価格で見ると日本人経営店は高額のように感じますが、保険の有無や急病の際の意思疎通など、安全面を考慮すると日本人経営のショップを利用する方がいざというに安心です。
私がいつも利用しているショップは、Emerald Green Diving Center(エメラルド・グリーン・ダイビング・センター)モアルボアル店です。日本人ガイドが3人いて、ダイビングはもちろん、陸上でも頼りになるお店です。
レストランや宿泊施設の予約など、手厚くサポートをしてくれる親切でアットホームなダイビングショップです。
基本情報
- 名称:Emerald Green Diving Center(エメラルド・グリーン・ダイビング・センター)モアルボアル店
- 住所: Panagsama Rd, Moalboal, Cebu
- アクセス:マクタン国際空港より車で2時間30分
- 営業時間:現地時間8時から17時
- 電話番号:固定電話:+63-917-631-3346
- 公式サイト:http://www.emeraldgreen-moalboal.com/
モアルボアルダイビングに必要な持ち物
酔い止め
モアルボアルへの道は、山を越えるためにアップダウンが激しくカーブしている道ばかりです。普段車酔いをしない人でも、酔ってしまうくらいの悪路です。酔い止めはあらかじめ飲んでおくか、必ず携帯しておきましょう。
虫除け、虫刺されの薬
モアルボアルは田舎町で林が多く、レストランは全てがオープンエア(野外)スタイルです。特に夕食時は、蚊に刺されてしまいます。虫除けと虫刺されの薬は必ず持って出かけましょう。
ダイビングブーツかマリンシューズ
モアルボアルの港は非常にガタガタとした岩場になっています。ビーチサンダルでは船への乗り降りが少々不安になる程、足元が悪い港です。船に乗り降りする時は、ダイビングブーツを履いておくか、フルフィットフィンの人は、マリンシューズを用意しておきましょう。
500ペソ以下の細かいお金
町にある商店やレストランは個人商店です。常にお釣りがないという事態に苛まれています。1,000ペソ札で買物をしようとしても、お釣りがないからと断られることがあります。細かいお金を用意しておきましょう。
モアルボアル観光の見どころ
モアルボアルは小さな町ながらも、非常に風光明媚な雰囲気のある町です。そのモアルボアルの特色を、観光見どころでご紹介します。
バーで埋め尽くされているメインストリート
モアルボアルは、メインストリート(飲食店通り)の至る所にバーがあります。バーテンダーはフィリピン人の女性か、ヨーロッパ系の白人男性です。
バーは全て屋台スタイルのアウトサイドバーなので、南国特有の開放感があります。サンセットの時間帯は、夕日を観ながら飲み物を楽しむことができます。なかなか見ることのできない光景なので、この通りを歩くだけでも十分に楽しめます。
モアルボアルは、ロングステイのヨーロッパ人が多い地域なので、通りを歩いて眺めると白人系の外国人を多く見かけます。通りを歩いていてもレストランに入っても、白人系外国人に出会うので、フィリピンではなくどこかヨーロッパのリゾートにいる様な錯覚が起こります。
お洒落なダーツバーやビリヤードバーもたくさんあり、週末にはクラブイベントが催されとても賑やかなナイトタイムを過ごすことができます。
お土産屋さん・マッサージ店・レストラン・バー・宿泊施設での会話は、全てが英語かフィリピンの方言ビサヤ語です。
料理はスペイン系か多国籍系
小さな町ですが、レストランは多くあります。出されている料理は、スペイン料理か多国籍料理が主になっている印象です。
どのお店のどの料理も量が多めなので、オーダーを1度にしてしまうと食べきれない可能性があります。頼むときは、様子をみながらオーダーする方が良いと思います。
皆でワイワイ楽しめるお店は、Mayas RestBar(マヤズ・レストバー)です。ビーチ沿いを奥まで進んだところにあるスペイン系のレストランなのですが、とてもおいしい料理ばかりです。特に、タコスやブリトーが本格的です。
飲み物は、アルコールであればフィリピンの有名ブランドであるサンミゲルピルセンか、サンミゲルピルセン・ライト。ノンアルコールなら、フレッシュブコジュースというヤシの実のジュースか、フレッシュマンゴージュースがフィリピンならではで、オススメです。
モアルボアルのお土産品
モアルボアルには、フィリピンならではのお土産がたくさん売っています。
その中でも、ハンドメイドのアクセサリーは個性的なデザインが多く、とても素敵です。ハンドメイドなので、1点ものでオンリーワンのデザインを楽しむことができます。
金属を使っていない作りとなっているので、錆びることがありません。海に入ったりシャワーをしたりと、水に濡れる機会が多いダイバーの間でも人気があります。価格は1つ400ペソが相場です。
まとめ
モアルボアルは、何度潜っても飽きることなく楽しめるダイビングスポットばかりです。個性的なポイントがたくさんあり、砂地や地形ポイントもあります。セブ市内に比べて宿泊費が割安なので(1泊1,800ペソから)、時間さえあれば1週間単位の滞在をリーズナブルに実現できます。
また、モアルボアルからは、ジンベエザメとダイビングすることができるセブ最南端の町・オスロブ町まで、陸路、または船で約1時間で行くことができます。
のんびりと時間が流れ、通年イワシの群れを観ることができるモアルボアルは、セブ島の中でもイチオシのダイビングスポットです。